東北大大学院医学系研究科の片桐秀樹教授(代謝学)のグループは、ピロリ菌除去によって血糖値異常を引き起こす病気の治癒に成功したと発表した。
患者の血糖値が治療から1年以上経過しても正常なことから、同教授は「完治した」と述べた。英医学誌ランセットに掲載する。
片桐教授によると、この病気は「B型インスリン抵抗症」で、糖尿病の一種。インスリンの働きを阻害する抗体が原因で、症状は高血糖と低血糖を繰り返し、急激な低血糖による発作を引き起こす。糖尿病治療薬の効き目は悪く、確立した治療法はない。
B型インスリン抵抗症と血小板減少症を併発した男性患者に、血小板減少症の治療に効果があるピロリ菌除菌治療を行ったところ、血糖値が正常に戻り抗体もなくなるなど抵抗症の治癒にもつながったという。
片桐教授によると、B型インスリン抵抗症は数千人から数万人に1人が罹患するとみられており、「根治が可能な治療になりうる」と意義を強調した。

