便秘は若い世代から高齢者まで幅広く見られる排便のトラブルです。だいたい三日以上お通じがなかったり、毎日お通じがあってもなんとなくすっきりせず、残便感がある状態を便秘と呼んでいます。
たいていの人は、食事や生活の変化、精神的な要因などで一時的に便秘になった経験を持っているでしょう。それがクセとなって長期間続く慢性便秘になると、積極的に解消する手だてを考えなければなりません。
というのも、 慢性便秘は多くの病気の引き金となる可能性が高いからです。
とくに便秘と関係が深いのか、大腸カンです。大腸ガンができると、便の通り道が狭くなって便が出にくくなり、便秘を起こすとともに、便秘が大腸ガンの原因となることもあります。
便が長い間大腸内にとどまるために、有害細菌がふえ、これが胆汁酸(肝臓で作られる胆汁の成分。腸内で脂肪の消化を助ける)の正常な分解を妨げて、発ガン物質が発生してしまうからです。
また、便がたまって憩室炎(けいしつえん=大腸壁にできたポケットの炎症)や腸閉塞(腸管が通じなくなる病気)を起こすこともあります。さらに、痔も便秘で悪化します。
内容物が大腸にとどまることによって、コレステロールの吸収が進み、高脂血症を起こし、その結果、動脈硬化や心筋梗塞、ボケなどにつながることもあります。
さらに、便秘は頭痛、吹き出物、肥満などを誘発する原因にもなります。
そのほか、便秘に悩む人の食事は概して食物繊維が不足しがちですが、そのためにインスリン(ホルモンの一種)の分泌が不足し、糖尿病を引き起こすことがあります。
また、私の患者さんの中には下剤や浣腸の使いすぎから筋力をつかさどるカリウムイオンが不足し、心筋(心臓の筋肉)が弱まって心不全を起こしかけた人もいます。
とにかく便秘はその原因を突き止めて、自分自身で生活を改善していくことが、なにより大切です。
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参考資料「乳酸菌生産物質で便秘が必ず治る本」
東京大学名誉教授 光岡知足 著 マキノ出版より
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