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参考資料 「病は気からの免疫学」安保 徹 著 (講談社)より
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子どもの病気である川崎病(アレルギーの一種)は、長い間、原因不明とされてきました。
その後、科学技術振興機構の粟屋昭博上が、川崎病は花粉によって発症することを発表して
から数年たちますが、いまだに患者や医師の問に広く理解されているとはいいがたいようです。
川崎病をいつまでも原因不明だと思っていると、いちばん困るのは、患者である子どもとその
両親です。再発などの不安におびえることになります。
粟屋博士の論文によると、川崎病は、川崎富作先生の1961年の発見、1962年の学会報告以来、
溶連菌説、リケッチア説など、多くの説が唱えられてきたようですが、その後は原因究明の研究は
少なく、依然として原因不明の疾患とされてきました。
このような状況の中で粟屋博士は、疫学的な研究により、「川崎病を引き起こすのは花粉であろう」
という知見を見いだしたのです。
斎藤洋三先生が日光でスギ花粉症を発見されたのは1963年で、川崎病も花粉症もほぼ同時期に
発見されて以来、患者数は増加の一途をたどっています。粟屋博士は、川崎病の発症と花粉症の
発症とに何らかの因果関係があり、ともに日本固有の風土病だと考えてきたと述べています。
粟屋博士は、川崎病にかつてかかった知人は長じて花粉症や他のアレルギー疾患にかかる
ことがほとんどであり、川崎病にかかった子どもの両親の少なくとも一方はアレルギー体質
の人が多いという傾向を見て、アレルギー体質と川崎病と花粉症との間の強い関連性を意識
してきたそうです。
さらに粟屋博士は、川崎病患者の大発生がかつて三度あったという話を聞き、また、スギ
花粉などの飛散数のピークも2~3年ごとにあるという話を聞いて、これらの間の関連を、
統計データを集めて追跡することにしたのです。
以上のようにして粟屋博士は、川崎病の原因を明らかにしたわけです。この知見は、多く
の不安を患者や家族から取り除くことになります。
花粉を避け、アレルギー体質を改善すれば、病気は再発しないからです。
他のアレルギー疾患と同様に、甘い物をやめて過保護から逃れ、体操などでからだを動かし、
副交感神経優位の生き方から脱却するとよいでしょう。
川崎病は、いまや原因不明として心配する病気ではなくなったのです。
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