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●日本にも古くから伝わっていた乳酸菌

多くの方は”乳酸菌”と聞くとどのようなイメージを抱くので
しょうか? おそらくは、

「ヨーロッパから伝わった、ヨーグルトの中に入っている健康」に
といったイメージが一般的なのではないかと思います。

実は,乳酸菌というものは、数千年もの昔から日本人に親しま
れていたものです。


だいごみ
「醍醐味」

という言葉があります。この「醍醐味」の‘’醍醐”こそ大昔の
日本版乳酸菌の味なのです。

 広辞苑によると「醍醐」とは、
"乳を精製してもっとも美味なるもの仏教の最高真理に例える”
と書かれています。つまり「仏教の最高心理に例えられるような
味」というわけです。
 
 日本人は戦国時代前あたりから、あまり乳製品を摂らなくなり
ましたが、奈良時代や平安時代では牛乳を飲んだり、その牛乳か
ら乳製品を作って食べたりしていました。


 発酵乳の歴史は古く、大般涅槃経にも書かれており、釈迦も修
行の後に、発酵乳(乳がゆ)を飲んで元気になったとのことです。

 
 大般涅槃経が日本に伝わったのは、飛鳥時代ですが、仏教を日
本に伝えたとされている聖徳太子も、「酪」という発酵乳を飲んで
いました。

 当時の乳製品は、どのように作っていたかというと、牛乳を煮
つめて練乳のようにしたもの。これは今でいうコンデンスミルク
のようなものといわれています。これを「筋」といいます。
 
 この「酪」を固めたもの、いわゆるバターのようなものですが、
これを「酎」といいました。


 そして「醍醐」ですが、これは一説によるとバターとヨーグル
トのようなもの。あるいはチーズであるという説もあります。

 正倉院には、チーズを入れていた壷が、今でも残っています。

「酪」、「醇」、「醍醐」という牛乳を加工した乳酸菌食品が飛鳥時
代から日本で食されていたことはわかっている
のですが、
しかし、
長い歴史の中で日本は牛乳を食するという文化がなくなってしま
いました。

 仏教の流入と同時に、日本に入ってきた牛乳からできる乳酸菌
食品ですが、残念ながらその後、日本に定着することはありませ
んでした。

 
 牛は労役をする家畜として飼われていたのですが、皮肉なこと
に仏教の考え方から、殺生が禁止され、

同時に牛乳は子牛のためのものであり、それを食べるのは、殺生
と等しいという考えから、乳製品が日本に根づくことがなかったのです。

 よって今となっては「酪」、「醇」、「醍醐」の形状や味というの
は、文献に残っているものから推測する以外ありません。


 この国に牛乳食品が帰ってくるのは、明治時代になり欧米からの
食文化輸入まで待たねばなりません。

<参考資料「ここまで来た!乳酸菌生産物質」より>

第1章 乳酸菌生産物質とは

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